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アウターリミッツ展示会の様子

「一生もの」にしたくなる。アウターリミッツ2021秋冬の新作アウトドアウェア

各地の軍用ウェアやネイティブカルチャーに基づいた、オーセンティックなウェアが人気の「ナイジェル・ケーボン」。そしてアメリカ・カリフォルニア州で起きたゴールドラッシュの際の着用服として生まれた「フィルソン」。この2ブランドを始め、上質な海外ブランドのウェアを扱う「アウターリミッツ」2021年秋冬の展示会で見つけた、一生ものの語れるウェアをいち早く紹介します!

アウトドア好きなら誰もが惹かれる、アメリカ・シアトル生まれの「フィルソン」

鉱山で働く労働者用のウェア作りから始まったブランド

フィルソン
フィルソン(FILSON)は1897年、アメリカ・ワシントン州のシアトルで誕生したアパレルブランド。当時のシアトルは金脈を求めて人々が殺到する「ゴールドラッシュ」の最中で、創業者のクリントン・C・フィルソンが金鉱に働く労働者用のウェアを作るために立ち上げました。 タフさが求められるワークウェアとして作られただけあって、フィルソンのアイテムは防風・防水・防寒など、過酷な環境に耐える機能が自慢。ゴールドラッシュが終息した後も、ハンティングやフィッシングをはじめとするアクティビティウェアとして、アウトドア愛好家から絶大な信頼を誇っています。
フィルソンのクルーザージャケット
フィルソンの顔とも言えるアイテムが、こちらの「マッキノーウールクルーザー」。元は森林調査員向けのジャケットとして製作されたもので、9つもあるポケットや保温性の高い生地など、機能性に優れた設計にファンの多い逸品です。 生地に使われているのは高密度の「マッキノーウール」。冷たい風をしっかり防いでくれる以外に、ウールは火にも強いので、焚き火の近くで過ごすキャンプにもうってつけです。
フィルソンのベスト
こちらのベストも根強い人気を誇るベストセラー。表地全体にワックス加工が施され、生地の目が詰まっているので水や火に強く、愛用するキャンパーも多い一着です。ワックス加工独特の風合いは、使い込むほどに味が出ます。キャンプギアと同じように、定期的に手入れをすることで、自分好みに長く育てていく楽しみを味わえます。

フィッシング、ハンティング用の高機能ギアもラインナップ

フィルソンの小物
バッグ類の充実も見逃せません。写真左のオレンジのバッグ2つは、フィッシングの際に船や川に持ち込んでも大丈夫な完全防水のアクセサリーバッグ。他のバッグもロッド(釣竿)を握りながら片手で開け閉めできるよう、開け口がバックル式になっているなど、かゆいところに手が届く実用性の高さが目立ちます。 釣竿を収納するロッドケース、猟銃を収めるガンケースもラインナップ。ウェアだけでなく、実際にアウトドアアクティビティを楽しむ際の実用ギアとしても愛されるブランドです。

キャッチーなワンポイントアイテムがかわいい

フィルソンのカットソー
数あるアイテムの中でもhinata編集部がとくに気になったのが、アウトドアモチーフのデザインアクセント。例えば、こちらのカットソーには、背中に大きく魚のグラフィックがプリントされています。バックプリントのトップスは多くありますが、魚モチーフはあまりかぶらないので、個性を放てます。
刺繍のキャップ
こちらのキャップのワンポイントも、ハンティングを想起させる鳥の刺繍。かといって武骨すぎず、レトロでかわいらしい雰囲気なので、女性も取り入れやすいです。

ヴィンテージウェアの機能美あふれる「ナイジェル・ケーボン」

語れるデザイン、語れる生地

ナイジェル・ケーボンのウェア
もう一つの主力ブランドが、イギリス生まれの「ナイジェル・ケーボン」。ミリタリーウェアやワークウェアなどのヴィンテージクロージングにインスプレーションを受けた、トレンドに左右されない機能美重視のモノ作りが愛されています。 イギリス生産にこだわったオーセンティックラインの他、日本独自の素材や染色などの卓越した技術を生かしたアイテムを展開するメインラインも。どちらも共通して、ディレクターであるナイジェル・ケーボンの情熱に裏打ちされた、ディテールやデザインの作り込みが魅力です。
ナイジェルケーボンのコート
上の写真は、ナイジェル・ケーボンのオリジナル素材である軽量ナイロン「ハーフテックス」を使用した「モーターサイクルコート」。英国陸軍とベルギー陸軍で使われていたヴィンテージウェアがデザインベースです。
ナイジェル・ケーボンのハーフテックス
ハーフテックス」とは、毛羽のようなナイロンの繊維をより合わせて作られた、ナイジェル・ケーボンのオリジナル素材です。いわゆる「ナイロン」のツルツルした質感とは異なり、まるでヴィンテージコットンのような風合い。 同様の見た目と厚みでも、ナチュラルなコットンに比べて驚くほど軽い着心地なのがハーフテックス。重量はコットンの約半分で、ヴィンテージコットンの風合いを楽しみながら、重さがなくストレスフリーでいられる至極の素材です。
ナイジェル・ケーボンのコートのディテール
実用性へのこだわりは細部にも。ジップポケットの上部には金属の留めがついており、ジップを開け閉めする際に布地を巻き込まずに済むので、生地が傷みにくく長持ちします。

永遠の定番アウターが、ゆるシルエットにアップデート

ピーコート
ピーコートの袖口
ナイジェル・ケーボンの秋冬アイテムにおける「大定番」がこちらのピーコート。アメリカ海軍の沿岸警備隊が使用していたヴィンテージウェアのディテールを現代的に昇華していて、袖口や襟の擦り切れやすい部分にはレザーで補強がされています。持ち物が海に落下するのを防ぐためにフラップのついたポケットとは別に、ハンドウォーマーも搭載。 そんな定番アウターが、身幅や肩まわりなどが従来より少しゆるいシルエットにアップデート。ヴィンテージの良さを残しながらも、今のスタイルになじむ作りに惹かれます。

本格仕様のミリタリーパンツを手に入れたい

ナイジェルケーボンのグルカパンツ
各国の軍用ウェアに精通するナイジェル・ケーボンだからこそ、ミリタリーパンツのクオリティの高さには定評があります。1940年代の英国陸軍で採用されていた「グルカパンツ」も人気アイテムのひとつ。 太くて頑丈な腰ベルトにさまざまな装備品を付けるのが通常の陸軍パンツですが、グルカパンツは山岳民族が機敏に動くために、軽快さ重視の設計。最低限の装備を持ち歩けるだけの、でも腰回りをしっかりホールドするベルト周りの構造が大きな特徴です。

ウィメンズラインも充実!

ナイジェルケーボンのレディス
ナイジェル・ケーボンはウィメンズラインも展開。メンズと同様、ヴィンテージウェアからインスパイアされた上質なアイテムがそろいます。中にはメンズと同じ生地で、デザイン違いで展開するものも。カップルや夫婦でリンクコーデも楽しんでもいいでしょう。

良いものを長く愛用するのが大人の服選びのルール

歴史に裏打ちされた素材・ディテールと、現代のライフスタイルに合わせた「心地いい」デザイン。フィルソン、ナイジェル・ケーボンともに、大人好みの上質なウェアに出会えます。本当に気に入ったいいものは「長く愛用したい」と自然と思うもの。アウターリミッツの新作展示会では、ファッションの楽しみ方をあらためて考えさせられました。 公式はこちら:アウターリミッツ

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