【TONARI DESIGN】世界最軽量(かも)!わずか3gのランタンシェード
登山やロングトレイルといったUL装備が求められるアクティビティでは、なかなか一軍の選択肢に入らないランタンシェード。でも、あるとやっぱり雰囲気がいいし、それがお気に入りのデザインならなおさら「ほっと一息」の時間が豊かになります。そんなわがままを叶えてくれる、わずか3gのランタンシェードが話題の「TONARI DESIGN」を紹介します。
重さ「かつお節パック1袋分」。でも、チルさは「無限大」!
2022年に誕生し、徐々に人気を高めている「TONARI DESIGN(トナリデザイン)」。グラフィックデザイナーのマスイさんが手掛けるブランドで、アイコンはなんといってもゴールゼロなどのコンパクトLEDランタンに使える「ランプシェルター」!
独自のグラフィックデザインをプリントしたタイベックシートでつくられた逸品で、折りたたんで持ち歩けるという画期的なランタンシェードです。重さはたったの3gと、一般的なかつお節パック1袋分。なのにその「あって良かった」感に魅了される人が続出中なのです。
タイベックだから軽い・頑丈・水に強い!
持っているのを忘れてしまう軽さ。でも、バックパックにつり下げているとアクセントになって、使っていないときでも存在感をアピール
ランプシェルターの誕生は、二つの偶然が重なったことに端を発します。まず一つは、とあるUL系テントの購入。タイベックのフットプリントも同時購入して使っていたところ、強風にあおられて手を切りそうになったことがあるのだとか。
その後、もう一つの偶然がやってきます。グラフィックデザインのコンペで折り紙でモミの木をたくさんつくり、クリスマスのような世界観を提案しようとしていたときに、ふとそのうちの一つをゴールゼロにはめてみたら「すごくシェードだ…」と、ランプシェルターの形状が降臨。
タイベックシートって、ランタンシェードの素材として優秀だった!
人気デザイン「YETI」の展開図。シェードにしたときの立体感も考慮しながら多彩なデザインを考えています
タイベックシートをランタンシェードとして使うメリットは、軽さだけではありませんでした。プリントができるため、グラフィックデザインを生業とするマスイさんにとってはまさにうってつけの素材だったのです。
「いろいろと試してみた結果、掠れが出るプリント方法があったのですが、やれてくると古着感が出てそれがかえっていいなと。やれ感を出すためにあえて掠れが出る印刷方法を採用しています」
ほかにも、耐久性や防水性、和紙のような透過性など、アウトドアという環境とランタンシェードという目的にぴったり。ゴールゼロを雨や埃から守るという意味も込めて「ランプシェルター」と名付けました。
物語のあるグラフィックデザインが10種類以上!
いろいろな柄のランタンシェードがならぶ様子もなんとも愛らしい!コレクター魂もくすぐるラインナップです
マスイさん自身キャンプを楽しむこともあり、自然の中で感じた気持ちや憧れのブランドへのオマージュなど、デザインには一つひとつしっかりとした意味や物語があるのも大きな魅力。
「グラフィックのプロとしていろいろな柄を出すのがこだわり」と本人も語る通り、ユーモラスなイエティの顔、山と森を重ねたカモ柄、雪山の写真をモノクロで使ったスタイリッシュなデザインと印象がガラリと異なるバリエーションがそろいます。
ULスタイルに"遊び心"をちょい足し!ランプシェルターおすすめ3選
自身もUL好きではあるものの、「そぎ落とすだけではなく、そぎ落とした中にも遊び心を持ったものを発信したい」というマスイさん。彼がつくるランプシェルターは、ストイックに頂上を目指す登山やひたすら長距離を歩くロングトレイルなどでも、ほっとするような癒やしを届けてくれます。
「心の余裕」に貢献するアイテムの中から、マスイさんが特におすすめする3品を聞いてみました。
【TLS-001 スッピン -3g-】灯りの美しさを楽しみたいならコレ
最初に紹介するのは、シンプルな「TLS-001 スッピン -3g-」。
無地にロゴだけという潔さながら、タイベックシートという素材の魅力を最も楽しめる一品です。マスイさん自身も、「透過する光の美しさを楽しみたいならこれがイチオシ。柄に飽きてきたときはここに立ち戻ります」と語る定番アイテム。間接照明のようなやわらかな光が夜を優しく照らしてくれます。
【TLS-002 ウッディ -3g-】光る毒キノコみたいなカラーがクセになる
お次は、マスイさんがデザイン的によく使うという木目柄の「TLS-002 ウッディ -3g-」
木の断面図をモチーフにしたやわらかな曲線が連なった柄は、アウトドア好きならなじみのある人も多いのではないでしょうか。めずらしいのは、ナチュラルな木目をモチーフにしていながら色がビビッドな紫というところ。
「紫が好きで、毒々しいきのこっぽい感じもおもしろいなと思って採用しています。なんだか悪い水を吸ってそうですよね(笑)」と、ただのナチュラル嗜好ではないエッジを利かせてくるところがさすがデザイナー!
【TLS-003 YETI! -3g-】ユーモアたっぷりの雪男を山に連れていこう
ラストはインパクト抜群の「TLS-003 YETI! -3g-(イエティ!)」。
某有名クーラーボックスが欲しい、高くて買えない、でもどうしても欲しい!というマスイさんの思いが生んだユーモアたっぷりのUMAデザイン。ヒマラヤ山脈に住むといわれているイエティをいつでも旅に連れ出して、景色や感動を共有できるというマスコット的な役割も持つ人気アイテムです。
「灯りを点けるといい感じにイエティの顔が浮かび上がってくるんです。顔があることで愛着が湧いてきますね」とマスイさんもお気に入りの一品です。
隣にいる人を大切に「人とつながるツール」を
トナリデザインは漢字で書くと「人生設計」。マスイさんが独立したばかりのころ、友達が働いていた飲食店の隣の空き家を仲間たちとDIYで改装して住んでおり、「MAISON TONARI」と呼んでいたのだとか。
屋上を飲食店とつなげてみんなで集まって飲んだり、近所のお店の人も気軽にやってきて差し入れをしてくれたりと、人との交流の素晴らしさを教えてくれた場所。だからこそ、ブランドスタート当時「人と生きる」というコンセプトを掲げました。
トナリの耳に声を掛け、相手はそれに耳を傾ける。「人と生きる設計(デザイン)」の思いがユーモラスなイラストになった手ぬぐい
「ランプシェルターも、人とつながるためのツールとして始めた名刺みたいなもの」とマスイさん。アーティストとのコラボアイテムも続々と出しながら、その世界観を広げています。たった3gに込められたマスイさんやコラボレーターたちの声や思いを感じれば、ますます愛着が湧きそうです。