【検証】“あかねちゃん”は犬の虫除けに効くの！？ 山・草むら・水辺で検証してみた

まずは簡単に「あかねちゃん」の紹介を。 キャンプや登山をする人の間ではすっかり有名になった「おにやんま君」。スズメバチなどの天敵であるオニヤンマをリアルに模したフィギュアで、殺虫剤や忌避剤を使用しない虫除けグッズとして大ブレイクしました。 あかねちゃんは、そんなおにやんま君の姉妹品。蚊、コバエ、ハチといった小昆虫の天敵であるアキアカネを模しており、愛犬の虫除けとしてはおにやんま君より実用的な印象。実際、キャンプで愛犬に着けているという声もちらほらと聞きます。

「あかねちゃん」を着けることで犬に寄ってくる虫がどれだけ減るかを知るために、筆者の愛犬にあかねちゃんと粘着シートを着けていろいろなシチュエーションで歩いてみることに。田舎暮らしを生かして、「裏山の林間道路」「池のほとり」「草むら」でそれぞれ試してみることにしました。

まずは裏山の林間道路！木々の間を、地元の人しか使わない細い道路が通っています。夏の夕暮れはメマトイや蚊が多く、犬にとっても歩きにくいほどです。まずは「あかねちゃんあり」で歩いてみました。

林間道路を一周、約30分歩いてみた結果…。粘着シートに付いたのは、なんと小さな羽虫一匹！ 公平を期すためにバックグラウンドを明かすと、2024年の夏はとてつもない猛暑で、そもそも虫が少ないという環境。それでも、蚊をはじめとする小さな虫が活発化しやすいという25～30°の気温になった日を選んで検証はしています。筆者の顔のまわりに虫が飛んではいたので、まったくいないということはないはずですが…。 あかねちゃんパワーなのか、虫の少なさなのか、なんとも不安なスタートになりました。

あまりに「あかねちゃんあり」で歩いたあとの粘着シートがきれいだったので、そのまま再利用。あかねちゃんだけ取って、また同じ道を一周してみました。その結果…。 虫が増えた！ 草の実も付いていたのでそれは無視して、純粋に虫だけを赤い丸で囲んだのが上の写真です。やっぱり効果はあるのだろうか？ほかのスポットの結果も楽しみになってきました。

次は草むら。林間道路のように舗装されているわけではなく、ダイレクトに地面ですし、草の中に入る形になるので、虫が多そうな印象です。林間道路を歩いているときに蚊や羽虫がお腹側に寄って行くことが多いのを見て、ここからは粘着シートとあかねちゃんをお腹側に付けてみました。 ただ、さすがに蚊に刺されすぎたらかわいそうなので、服で覆っている部分以外の前・後肢、尻尾、胸元にはスプレーの忌避剤を付けました。噴射が広がって服や粘着シートの方までいかないよう、筆者が手に取ってから愛犬の体に塗るという方法なので検証に影響はないはず…？ では行ってみましょう！

意外にもこの草むらには虫が少なく、あかねちゃんありで付いた虫も小さなバッタ一匹。筆者も検証の間ずっと一緒に草むらにいましたが、蚊は一匹も見ませんでした。日当たりがよく、草が生い茂っている割に地面も乾いていたからかな？ 検証の場としてイマイチふさわしくなかったかも…と思いながら、あかねちゃんなしもやってみます。

あかねちゃんなしで同じように10分間待機した結果は、小さなアリ一匹！これは正直、バッタもアリもあかねちゃんの効果には関係がなさそう…。それに、草が邪魔をして虫たちからもあかねちゃんがほぼ見えてないのでは？とも感じました。 トンボが生息するのは水辺。そしてその食糧である蚊や羽虫が多く発生しているのも水辺。やはり、「池のほとり」が最終決戦の場となりそうです。

最後は検証の大本命、池のほとり！ 農業用の溜め池でもあるこちらの池は、周囲に沿ってぐるっと遊歩道が整備されている地元の人御用達のお散歩スポット。ただ、春から夏は草も生い茂り、水辺ということもあって蚊柱が立つことがしょっちゅうです。そして、検証した日は予想以上に蚊がすごかった。 久しぶりにこんなに蚊を見たな、というくらい蚊が飛んでいました。いつもなら「うわあ…」と思うレベルですが、思わず「やった！」と叫んだほど。ここもお腹側に粘着シートとあかねちゃんを着けて、服以外の場所には虫除けスプレーを塗って出発です。

いくらあかねちゃんが付いていても、これなら数匹くっつくだろう…と思っていた、一周目。まさかの、虫ゼロ！ 林道なんか目じゃないくらい蚊がいるのに、です。でも、正直に言います。蚊はめちゃくちゃ寄ってきていました。あかねちゃんが付いていない反対側のお腹とか、背中や首には蚊が次々と群がっていたんです。 でも粘着シートに虫が付かないのは、あかねちゃん効果なのか…黒い部分に虫が集中して、逆に黄色いシートは回避されていたのか…？あかねちゃんなしで歩いてたしかめてみました。

あかねちゃんなしで池のほとりを一周した結果…。付きました、3匹！ もっと付いてもよくない？というくらい蚊がいたので、やっぱり粘着シートの黄色は黒に比べて虫が集まりにくいのかもしれません。ただ、あかねちゃんありではまったく虫が付かなかったことを考えると、やはり一定の効果はありそうです。

3つのシチュエーションで検証してみた結果、総合的にあかねちゃんありの方が虫が付かない、ということがわかりました。 とはいえ…。見過ごせないのは、最後の池のほとりであかねちゃんが見えない場所にはめちゃくちゃ蚊がまとわりついていたという事実。本物のように蚊を追いかけて飛び回るわけではないので、かなり限定的な効果に感じました。愛犬家としては、あかねちゃんだけに虫の番人を任せるわけにはいかない…というのが本音。

黒い犬は特にハチにも狙われやすいので、自分が使うならおにやんま君＋蚊などの小虫はスプレーかなあという感じ。でも、たとえばドッグコットの近くにあかねちゃんをつり下げておくなど、広い範囲から見えるようにしておけば、案外、快適な睡眠の必需品になるかもしれません。 1,000円以下だし繰り返しずっと使えるものなので、お守り代わりに一つ持つのもおすすめです！

これまで、わんことキャンプに関するさまざまな読み物をお届けしてきた「#hinataいぬ部」ですが、2024年9月14日、15日開催のイベント「いぬキャンミーティング」を皮切りに「いぬキャン部」へと名前を変えてパワーアップします！ hinata独自取材の記事も引き続き発信しながら、いぬ連れキャンパー同士が交流できるリアルイベントも不定期に開催。オンラインでも獣医師やドッグトレーナーによる相談会などを実施する予定です。 「いぬキャン部」に関する最新情報や、いぬ好きキャンパーとの交流はLINEオープンチャットで随時お知らせしていきます。無料&匿名で誰でも参加できるので、気になる人は下のボタンからチェック！