100均「セリア」のキャンプ用“じゃない”優秀品！【石けんスタンドもお弁当バッグも】

「シンデレラフィット」とは、本来別々の用途で作られた道具が、偶然にもぴったりフィットすること。童話「シンデレラ」のガラスの靴が由来です。

自宅の収納で注目されることが多いシンデレラフィットですが、実はキャンプギアでもピッタリ気持ちよくハマる組み合わせが多発しています。愛用のギアたちを眺めているときに、直感のまま重ねてみたらフィットしたり、さまざまなギアの組み合わせを試行錯誤の末、ようやく至高のコンビに辿り着いたり…。 そんなシンデレラフィットの魅力をひも解くべく配信している連載企画「奇跡のシンデレラフィット選手権」。インスタグラムで「#シンデレラフィット」とタグの付いた投稿の中から、思わずマネしたくなるキャンプギアの組み合わせを紹介します。

数ある100円均一ショップの中でも、「デザイン性の高さ」に定評があるセリア。安さ・機能性・ルックスの三拍子揃ったアイテムが、人々を虜にしています。日々ギアのカスタムにいそしむキャンパーもその例外ではなく、愛用ギアと相性の良いアイテムを探して足繁く通う人も。今回は、そんなセリアのアイテムを活用したキャンプギアのシンデレラフィット術を紹介します！

暖房性能の高さと七色のあたたかな光が魅力のトヨトミ・レインボーストーブ。愛用者の＠takefami_camplifeさんは、ぴったりフィットする五徳を探し、インターネットの海をさまよっていました。選ばれたのは、セリアの「ワイヤー鍋敷」。「手軽にすぐ購入でき、コスパが高いこと」が決め手でした。 ワイヤー鍋敷はシルバーカラーで、レインボーストーブのつり手やガードと同じ風合い。まるで最初から付属していたかのように、違和感なくフィットします。やかんや鍋を置いてもずれることなく、安心して使えるのだとか！「レインボーストーブを使っている方は、迷わずお試しください」と話してくれました。

ミニマルワークスの「アルミコンテナ D29」のカスタムに挑戦している＠sakai_campさん。注目したのは、セリアの「ステンレス石けん置き」です。

当初はアルミコンテナに引っかけた石けん置きの上にガス缶を置くつもりだったそう。ふと、手持ちのバリスティクスの「マルチカバー」と見比べてみたところ、「もしかして…！」とひらめきました。読みは見事的中し、石けん置きの湾曲部分がマルチカバーのループにがっちりフィット。思わずガッツポーズが出たんだとか！

ガス缶がしっかり固定されることで、安全性も向上するシンデレラフィット。石けん置きは頑丈なつくりではないので、簡単に曲がります。「ガス缶の形に合わせて少し曲げるのがコツ」と教えてくれました。

クッカー兼カップとして、エバニューの「Ti 400FD Cup」を愛用していた＠turikichi_5heiさん。軽量化を実現するUL装備の定番ではありますが、その日の行動パターンや食事メニューによっては、お皿がもっと必要だと感じることも。コンパクトにスタッキングできて、安価なお皿はないかと思案していました。 そんなとき見つけたのが、セリアの「アルミ皿」。以前よりセリアではステンレス製の小皿が販売されていましたが、より軽量なアルミ製の小皿が発売され、ちょうどスタッキングできそうな大きさだったことが決め手となりました。

外径がほとんど同じなので中には入りませんが、400FDと複数枚のアルミ皿を重ねて、400FD用の蓋と一緒に収納できます。登山の休憩時に、仲間同士でちょっとした食事やおやつをシェアするのにも最高！ 小さいサイズのアルミ皿は、エバニューの「Ti Demitasse 220 FH」やキャンピングムーンのシェラカップにスタッキングできる一方、スノーピークのチタンマグ450などの大きさのものに入れると出せなくなるおそれがあります。「ぴったりすぎて外せない…」なんて事態を避けるためにも、サイズには注意が必要。 キャンプや登山でのスタッキングがもっと楽しくなるシンデレラフィットでした。

＠k_f_campさんがドン・キホーテでメスティンを購入した当時、安価なメスティンケースは販売されていなかったそう。ぴったり合うケースはないかとセリアを訪れたところ、「バニティケース」を見つけました。試しにメスティンを入れてみたところ、見事にシンデレラフィット。

バニティケースの内側はクッション素材になっており、衝撃からメスティンを守ってくれます。また保冷＆保温機能がついているので、炊飯後の“蒸らし”を行うのにもうってつけ。トランギアのメスティンもぴったり入るサイズです。ファスナーが1つしかないため、開閉が少し面倒に感じる点には注意が必要。

「セリアの店内をすみずみまで探すと、思わぬモノが思わぬコーナーにあります」と、シンデレラフィットと出会うためのヒントを教えてくれました。

＠marumaru1704さんが実践しているのは、トランギアのケトルを、セリアの「シェラカップケース」に収納するシンデレラフィット。ケトルの蓋が移動中に外れてしまうことと、焚き火で沸かした際の煤汚れが他の荷物に付いてしまうことを防ぐのが目的でした。

スノーピークの「アルミパーソナルクッカー」にシンデレラフィットすることでも人気のケトル。シェラカップケースに収納すれば、スタッキングした際のガチャガチャ音も防いでくれます。 「自分の持っているモノを最大限に活用する工夫」こそがシンデレラフィットの鍵！

カセットガス式で安定した光量が魅力のSOTO「レギュレーターランタン ST-260」ですが、収納ケースとして本体に付属しているのはソフトケース。ツーリングキャンプを楽しむ＠ojisan_poさんは、振動でマントルが壊れたり、パッキングの際に破損したりすることを防ぐため、ハードケースを探していました。 普段から100円ショップをよく利用し、ギアアレンジの際もまずは100円ショップのグッズで考えるという＠ojisan_poさん。良い収納ケースはないかと周りを見渡してみると、以前調味料入れとして使っていたセリアの「ハードケース」が目につきました。試しにレギュレーターランタンを入れてみたところ、見事にシンデレラフィット！

縦も横もぴったりの大きさ。高さには若干すき間がありますが、付属の巾着を敷くとちょうどよくなります。丸みを帯びた角には、折りたたんだレギュレーターランタンの脚がぴったりはまり、反対の角にはランタンの頭がフィット。純正のケースと錯覚するほどのフィット具合で、ケースを振ってもレギュレーターランタンが中でガタつくことはありません。ランタンの横に生まれたスペースには、予備のホヤも入れられます。 ランタン専用のケースと比較するとどうしてもつくりが弱いため、衝撃や落下には注意が必要。またケースの開閉機構が緩いので、ゴムバンドなどで留めると安心です。 既製品よりも、自分だけのオリジナルなアイテムが好きだという＠ojisan＿poさん。創意工夫から生まれるシンデレラフィットは、毎日を楽しくしてくれます。

100均を訪れるたび、キャンプギアに対する本気度の高さをひしひしと感じていたという＠tomoki_1961さん。愛用するSOTO「シングルバーナー」の収納ケースを探すことにしました。しかし、キャンプコーナーをくまなく探してもなかなかお目当てのものに出会えず…。そんなときセリアの収納コーナーで出会ったのが「ハードケース」でした。

ハードケースのメリットは、スタッキングができることと、衝撃に強いこと。ギアに傷がつかないよう、ホームセンターのゴムマットを底に敷いています。また、蓋が外れるのを防ぐため、これまた100均のゴムバンドで蓋を固定。

蓋に貼られたフェイクウッドシートがアクセントとなり、単色のノッペリ感を解消しています。人と被らないオリジナルのギアアレンジができるのが、シンデレラフィットの魅力の1つ。万が一汚れたり破損したりしても、100均なのでお財布にやさしいのがうれしいポイントです。 「まずギアを労ること、そのために収納ケースを自分の足で探すこと。これがギアに対する敬意と愛情だと思います」と話してくれました。