muraco初の旗艦店で見えたキャンプ新時代とは？カーキ・コヨーテではない第三軸を提案

2022.04.02キャンプ用品

アウトドアブランド

ファクトリー系アウトドアブランドの先駆者「muraco(ムラコ)」が、ブランド初の旗艦店「muraco TACHIKAWA」を東京都立川市の複合商業施設「グリーンスプリングス」にオープンしました。そこで感じられるのは、ほかの総合アウトドアブランドにはない、シックな世界観。アウトドアギアのカラーがカーキ、コヨーテに画一化していくなかで、ブラックという第三軸の魅力に触れられます。

muraco旗艦店で見せる新しいアウトドアの世界

直営店の常識も一新

muraco(ムラコ)は2016年、工作機械などの金属パーツの切削加工を手掛ける「シンワ」(埼玉県狭山市)で誕生。自社の金属加工技術をベースに、クラフトマンシップを生かした新進気鋭の総合アウトドブランドです。黒基調のシックな世界観を体現したギアが、それまでのキャンプギアの常識を一新。ギア全体のレベルを一段界引き上げた立役者です。

妥協のない意識はギアにも健在

0.01mmの誤差へのこだわりは、軽量高強度なアルミ合金製ポールの「ノースポール」シリーズやストレート形状の焚き火台「カラジャスペグハンマー」のヒット作を量産。テントやタープも妥協のない作りは定評があり、2022年には大型のツールムテント「ZIZ TENT SHELTER 」が躍進をみせています。

限定アイテムも多数展開

立川の旗艦店は、東京西部のターミナル駅であるJR立川駅から徒歩約8分。オープンテラスのあるレストランなどが構える複合商業施設「グリーンスプリング」の2階にあります。オープンは2月18日。アウトドアのイメージを覆すシックな世界観に、道行く買い物客が思わず立ち止まる姿が目立っています。

狭山の本社工場にあるファクトリーブランチの倍以上の広さとなる約250平米。muraco以外にも、アウトドアでも使えるデザインの優れた日用品や、みんなで楽しめるゲーム、自然を観察するための道具、工場で実際に使われている備品など、 muraco独自の目線でセレクト。テントも人気の「ZIZ(ジズ)」や「GUSTAV(グスタフ)」など、大型テントの展示もしています。

限定スツールにも注目

旗艦店限定のアイテムも多数販売。KINTOとコラボした別注タンブラーや、新作チェアのコラボカラー、大容量のショッピングバッグなども展開。カーキやタンカラーが珍しくなくなったなかで、キャンプサイトをブラックでまとめたい人にとっての理想郷が広がっています。

ファミリー層の多い地域性も考慮し、キャンプで楽しめるゲームも充実。「店舗前スペースでは、すべてのテントの設営体験もできるようにしたいと考えています」(広報担当者)。

ファクトリー内のギャラリー

徹底的にムラコの世界観を体現したのが、フラッグシップショップ。ほかブランドの一般的な直営店と異なるのが、「Gallery」エリア。その徹底したモノづくりについて知れるパネルを展示し、キャンプをしたことがない人であっても、道具へのこだわりや、ブランドの熱量を感じとれます。

ギアだけでなく、店作りに妥協のないクラフトマンシップは健在。内装も本来裏側にある下地材を表に出したほか、什器も工場をイメージした昇降台を使用するなどして、工場にいるかのような雰囲気を演出。ムラコを知らない人でも、店内に足を踏み入れた瞬間に、その世界観が味わえるリアルな場になっています。

ムラコ代表が語る「立川にした理由」

「ブランドの世界観とこだわりをより広く伝えるためには、卸売をしているアウトドアショップ以外のタッチポイントの必要性がありました」オープンした理由について、こう語るのは、ムラコの村上卓也代表。人気急上昇中のブランドだけあって、渋谷など都心部の百貨店からも出店の打診がありましたが、「店内で複数のテントを張れ、店舗前に緑豊かな中庭があるグリーンスプリングスがイメージに近かったこともあり、即断した」とのこと。

村上社長によると、ムラコファンにとって、狭山の工場に併設されたFACTORY BRANCHは聖地的な存在。立川の旗艦店について「それまでキャンプに興味のなかった道行く人にアプローチし、ただ、キャンプがしたいではなく、『ムラコのギアでキャンプがしたい』と思ってもらいたい」と話してくれました。都内の西からムラコの黒い旋風が、キャンプ界をさらに席巻しそうです。

【基本情報】店舗名：muraco TACHIKAWA 住所：東京都立川市緑町3番1 GREEN SPRINGS 2階 E1 202 電話：042-506-1172 営業時間：11:00〜19:00 詳細はこちら：muraco公式サイト