マミー型シュラフは窮屈?定説くつがえすホールアースの新作シュラフを徹底レビュー
キャンプを始めたら、テントとともにまず用意したいアイテムがシュラフ(寝袋)。家の布団のようにゆったりできる封筒型か、体にフィットして保温性のあるマミー型か…。どちらを選ぶべきか迷っている人に、候補の一つとして提案したいのが、機能性とコスパのバランスの良さで近年評判を高めているアウトドアブランド、ホールアースのシュラフ!マミー型にもかかわらず、窮屈さもなく快眠しやすい注目シュラフの寝心地とは?
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キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
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もくじ
ついに寝心地と保温性を両立したシュラフが登場
マミー型は封筒型と比べて窮屈に感じがち
シュラフ選びで突き当たる、マミー型と封筒型、どちらにするかという選択。封筒型は、家の布団のようなゆったりとした寝心地が魅力ですが、熱はロスしがちです。反対にマミー型は体にフィットするので熱のロスが少ないですが、窮屈になる傾向にあります。夏の高原ぐらいなら封筒型で十分ですが、秋冬のキャンプは平地でも冷え込むことが多いので、少しでも暖かいマミー型を選択したいところ。
ホールアースから、アクロバットな寝返りも余裕な新作マミー型シュラフが登場
そんな悩みを解決するマミー型シュラフ「アクロバットスリーピングバッグ」が、キャンプ初心者でも使いやすいアイテムを展開するホールアースから登場。マミー型でありながら、ゆったりとした寝心地を両立できるわけとは?
マミー型シュラフの欠点を解決する、伸縮性の高さ
快適さの秘けつは伸縮する素材
「アクロバットスリーピングバッグ」は生地にストレッチ性の高い素材を使用しています。そのため、使用時には体にフィットして熱のロスを防ぐだけでなく、中で動いても窮屈でないゆったりとした寝心地を実現。
▲最大90cmまで広がる横幅
ご覧の通り両端を引っ張ると、最大90cmまで広がります。このゆとりによって寝返りが打ちやすくなり、快眠につながります。人間が寝返りをうつ理由は、睡眠中に圧力がかかった体をほぐすためです。適度に寝返りをうつことにより身体への負荷が軽減され、睡眠の質が向上します。
シュラフの中であぐらもかけるから、寝返りしやすい
▲成人男性でもあぐらがかけるストレッチ性能
「アクロバットスリーピングバッグ」の伸縮性とゆとりはシュラフの中であぐらがかけるほど。これだけゆとりがあれば、寝返りもうちやすく、人によってことなるさまざまな寝相に対応します。
よく寝たはずなのに、体の疲れが妙に抜けない理由は、適度に寝返りがうてていないからかも?寝返りをうてない状態が続くと、睡眠時間が十分だとしても、疲労が残りやすくなり翌日の仕事にも影響してしまいます。マミー型シュラフの選び方において伸縮性は重要な要素です。
快適温度ごとに選べる「アクロバットスリーピングバッグ」
「アクロバットスリーピングバッグ」は快適温度の違いで、5℃、0℃、−5℃の3モデルが用意されています。シュラフにおける快適温度とは、文字通り、寒さを感じずに快適に使用できる温度のこと。さらに言うと、代謝が低かったり、キャンプに慣れていなかったりする人は、使用するキャンプ場の最低気温から5℃低いものを選ぶのがおすすめです。
「アクロバットスリーピングバッグ」の中綿には、空気を多く含みやすいボール状のポリエステル素材を使用。また、ダウンではないので、家庭用の洗濯機での丸洗いも可能です。いつでも清潔に使えるように手入れしやすいのはうれしいポイント。
「アクロバットスリーピングバッグ5」
「アクロバットスリーピングバッグ5」は、快適温度5℃のモデル。東北を除く本州山間部の春終わりから秋口までのキャンプに対応します。使えるシーズンが長いので、最も出番の多くなりそうなシュラフです。冬キャンプまでは考えていなくて、3シーズン快適に使えるシュラフを探している方はこちらがおすすめです。
「アクロバットスリーピングバッグ0」
「アクロバットスリーピングバッグ0」は快適温度0℃のモデル。東北を除く本州山間部での秋冬キャンプに対応します。10月から12月にかけてのキャンプ用のシュラフをお求めの方や、強力なストーブがあるのでそこまで暖かいシュラフが不要な方におすすめです。
「アクロバットスリーピングバッグ-5」
「アクロバットスリーピングバッグ-5」は快適温度-5℃のモデル。東北を除く本州山間部の最低気温0℃の冬キャンプに対応します。-5℃モデルはより暖かさと保温性を高めるため、他のモデルと同じ球状のポリエステル中綿に加え、「ポリエステルヒートバインダー」と呼ばれる吸湿発熱素材も使用されている点が特徴。12月から3月初めまでキャンプを楽しみたい方はこちらがおすすめです。
細かいディテールの使い勝手もシュラフ選びのポイント
ストレスを感じさせないスムーズなジッパーの開け閉め
伸縮性や保温性も大事ですが、細かいディテールもシュラフ選びの大事なポイントです。例えば、ジッパーの開閉のしやすさ。開閉がスムーズにいかなかっったり、ジッパーが噛んでしまうと大きなストレスになります。「アクロバットスリーピングバッグ」の場合は、ジッパーを引きやすいタブが付いているほか、ジッパーまわりの縁が立ち上がっているので、噛みにくくなっています。
初心者でも収納しやすい、ほどよい大きさの収納バッグ
シュラフでありがちなのが、収納袋がタイトすぎて、綺麗に収められないこと。「アクロバットスリーピングバッグ」の収納バッグは一見するとタイトに見えますが、シュラフ本体が圧縮するとかなり量が減るので、さほど納めるのに苦労しません。
中綿にダウンを使用したシュラフの場合、長期間収納バッグに収めたままにしておくと、羽がつぶれたままになりフカフカが失われてしまうので、袋から出して部屋に吊るしておく必要があり、扱いがデリケート。「アクロバットスリーピングバッグ」はポリエステルの中綿を使用しているので、そういった心配も不要で、扱いやすくなっています。
自分に合ったシュラフで快眠キャンプ
マミー型シュラフでも、伸縮性の高いモデルなら、窮屈さを感じず快適に睡眠できます。季節や使用シーンに合わせて最適なシュラフを選び、疲れを感じない快適なキャンプの朝を迎えましょう。睡眠の質のアップもキャンプの満足度を上げる重要な要素です。