キャンプドラマ「おやじキャンプ飯」が総再生100万の人気に！YouTubeのソロキャンプ企画に新風

「おやじキャンプ飯」は、今年の10月末に第1話が公開され、11月20日までに第3話までが公開されているYouTubeドラマ。わずか1か月で3話の総再生回数が約100万回に達する人気コンテンツなのですが、配信者や企画に関する説明がないため「誰が作っているのか」「どうしてテレビではなくYouTubeでドラマを展開しているのか」など、詳しいことは不明となっています。 そのため、ユーザーのコメントの中には「普通のオッチャンのキャンプ動画と思って見てたらドラマ始まってて草」「ユーチューバーのキャンプ動画だと思ったけど、まさかのドラマだった。。。」「普通にオッサンキャンパーのチャンネルかと思いました」など、戸惑う様子のコメントもたくさん見られます。 「よく分からないけど、なんか不思議な魅力があって、ついつい見てしまう」。これがYouTubeドラマ「おやじキャンプ飯」の魅力のようです。

キャンプ場のすみっこでソロキャンプ生活を続ける男、坂本昭夫(59)は元中華の料理人。無愛想で世間から距離を置く彼の元には時々、個性的な来訪者が現れることでストーリーが展開していきます。普通の中年男性のキャンプ動画と思ったら大間違いの「おやじキャンプ飯」。その魅力は、作り込まれたストーリーにもあります。

使い古された様子の焚き火台とヤカンで湯を沸かし、カップラーメンをつくる一人の男。食事の匂いにつられてやってきた猫を追い返す様子からは、いかにも不愛想でちょっと近寄りがたい「おやじ」の雰囲気が感じられます。そんなおやじのもとに突然、困った様子の母娘が現れ、薪を分けてくれるようお願いしますが…。

第2話は、キャンプ場におけるおやじの朝のルーティンから始まります。川で水を浴び、炊事場で食器を洗い、洗濯。サイトに戻り、自分で豆を挽いたコーヒーを一杯。急ぐわけでもなく、必要以上に優雅でもない毎朝の習慣をこなした後、おやじの足はキャンプ場内でこじんまりと開かれているリユース市へと向かいます。 手に入れたランタンは古ぼけた様子ですが、少しいじればまだ使えそう。ランタンを調整しながらスマホでニュースを観るおやじ。すると、そこには驚くべきニュース映像が…。

小雨が降る中、いつも通りのルーティンをこなした後、山の中に入るおやじ。山菜を探しながら山中を歩いていると、2冊の雑誌が重なり合って落ちているのを目にします。1冊は「THE 人妻」とタイトルされた雑誌。そしてもう1冊が、おやじの娘の仕事にも関連があると思われる「あいたいせいりろん」に関する雑誌です。「あいたいせいりろん」に関する雑誌のみサイトに持ち返り、焚き火をしながら読んでいたところ、近くの林からおやじをまじまじと見る視線が…。

タイトルが「おやじキャンプ飯」であるだけに、キャンプ飯を料理するシーンが本作の大きな見どころのひとつです。元・中華料理屋の店主であったおやじの相棒は、無骨な中華鍋。自分で食べるのはもちろん、時には腹を空かせた他人のために、熱く燃え盛る火に煽られながら、具材をおいしそうに躍らせます。 キャンプといえば、バーベキューやピザ、ローストビーフ。あるいは第2話で隣のサイトの若い男子が得意気に作っていたパエリア。なんとなく「カタカナ言葉の料理」をつくるイメージがあります。でも実は、焚き火の高火力が存分に活かせる中華料理も、キャンプとの相性が良かったりすることを「おやじ」が示してくれています。

第1話では「炒飯」、第2話では「回鍋肉」、そして第3話では「焼き鳥」と「玉子スープ」を披露したおやじ。今後登場してくるおやじの料理からも、目が離せません。

元・中華の料理人であること以外、ほとんど素性が分からないおやじですが、第1話のラストで「娘」がいることが明かされます。テレビ電話で会話する様子はいかにも現代らしい雰囲気ですが、第2話では、驚くべき形で娘の「職業」が判明。 「テレビ電話」は誰もが使える日常の道具ですが、娘の職業が判明してから見ると、これが両者にとっていかに重要な連絡手段であるかが分かり、会話シーンに対する見方もガラリと変わります。 とはいえ、第3話までで判明しているのは、父娘の今の状況と、ほんの少し過去の雰囲気だけ。おやじがキャンプをしている目的や、未だ登場していない「母親」の話など、気になる点はまだまだたくさん。今後のストーリー展開でいろいろな謎が明かされていくかもしれません…。 あえて全てを明らかには描写しない点も本作の魅力。焚き火を眺めるように、ゆったりじっくり見届けるのが正しい楽しみ方なのかもしれません。

第4話は12月4日(金)、5話は12月11日(金)、6話は12月25日(金)のそれぞれ21時から配信される予定です。今後、キャンパーの間でさらに話題になりそうなYouTubeドラマ「おやじキャンプ飯」。ぜひ今のうちにチェックしてみてください。