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【取材】履くだけでキマる。シエラデザインズからこだわり抜かれたシューズラインが新登場

1960年代に画期的な防水素材ロクヨンクロスを使ったマウンテンパーカで一躍有名となったアメリカのアウトドアブランド「シエラデザインズ」。これまでアパレルやキャンプギアを中心に手がけてきた同ブランドが、2019年の冬からアウトドアシューズを発売します!クールなデザインとアウトドアらしい機能性の裏には、ある国内靴メーカーの活躍がありました!

初の試み。シエラデザインズ手がけるアウトドアシューズ、発売

ロクヨンマウンテンパーカーでその名を馳せた、アメリカ・カルフォルニア州のアウトドアブランド「シエラデザインズ」。これまで手がけてきたウェアから一転、この秋、アウトドアシューズを発売します。しかもデザイン、製作をしているのは、なんと日本の靴工場!?まだどこにも発表されていない極秘情報をこっそりお届けします。

どんなシューズが発売されるの?

これまでのアウトドアシューズとは一線を画す、シックでアーバンな出で立ち。その洗練されたデザインに思わず目が釘付けになってしまいます。今回お目見えするのは、マウンテンシューズとレインブーツ。早速、ラインナップをひもといて行きましょう。

60年代の原点に立ち返って。初心者でもキマるマウンテンシューズ

100足だけの限定マウンテンシューズ。素材はまさかのハリスツイード!

今回ひときわ目を引くのがこの「HARRIS TWEED MOUNTAIN BOOTS」。あの「ハリスツイード」を生地に採用されたマウンテンシューズです!「変化球としておもしろく、また幅広い人々に履いてもらえるものを」という想いから決まったこのコラボ。だからこそ従来のマウンテンシューズとは異なり、機能面よりもデザイン性に注力したシューズです。今風の品の良い大柄チェックはおなじみの方も多いはず。
突出した高い機能性があるわけではないけれど、アウトドアにエントリーするきっかけとして、まずは姿の良さを追求しました。と言いながらも、秋冬用ということで、防風性を備えていたりします。このキュートな一足は、なんと世界に100点だけの限定生産。完売御礼の札が目に見えるようです。 【基本情報】 商品名:HARRIS TWEED MOUNTAIN BOOTS サイズ:25〜28cm 価格:27,800円(税抜) 詳細はこちら:シャミー公式HP

アウトドアを味わう革靴。洗練された見た目には理由がある

こちらも同じくマウンテンシューズ。確かにひもや金具はアウトドアを主張していますが、艶めくボディがまるで首を横に振っているかのよう。そう、このマウンテンシューズにはレザーが生地として採用されています。
「プランプレザー」を使って作られた「MOUNTAIN BOOTS」。実はレザーの中にオイルが溜まっており、触るとじんわり出てきます。履いているうちにどんどん味が出てくる、レザーならではの愛おしい仕様。 【基本情報】 商品名:MOUNTAIN BOOTS サイズ:25〜28cm 価格:25,800円(税抜) 詳細はこちら:シャミー公式HP
こちらは柔らかなスエード生地が使われた一足「NUBUCK MOUNTAIN BOOTS」。マウンテンシューズというと、どうしても男らしい仕上がりになってしまうもの。女性にも気軽に手にとってもらうため、このシューズにはロクヨンパーカーと同じポップなカラーが採用されています。街歩きにも使いやすいのがうれしいポイントです。 【基本情報】 商品名:NUBUCK MOUNTAIN BOOTS サイズ:25〜28cm 価格:25,800円(税抜) 詳細はこちら:シャミー公式HP

【ここに注目】アパレルとも連動。ブランドの目印としてあしらわれたレザーロゴ

このシューズ、実はアパレルともきちんと連動しています。ブランドのチャームポイントとして、アパレルアイテムにあしらわれているフェルトロゴ。同じロゴがレザー素材で、このシューズにつけられています。これのおかげでシエラデザインズが手がけるシューズだということは一目瞭然です。
そもそもアウトドアにレザーという組み合わせは、ややピンとこない方も多いかもしれません。これは原点に立ち返り、シエラデザインズのブランド背景を担うシューズの軸として、レザーが採用されているのです。 遡ること数十年。1965年という第一次アウトドアブームのさなかに生まれたシエラデザインズ。当時は今のようなアウトドア向けの新素材はなく、バックパックなどにもレザーが採用されていました。そこで、シューズの出発点の意味を込めて、かつてのベーシックであったレザーをシューズに、ロゴにと採用したのです。

【ここに注目】品質に妥協しないグッドイヤーウェルト製法

シエラデザインズのシューズは、見た目が良いだけではありません。こだわっているのはその製法。。インナーソール、アッパー、ウェルト(細革)の3つを縫い付け、その後ウェルトにアウトソールを縫い付けるというグッドイヤーウェルト製法が採用されています。堅牢な仕上がりが特徴です。
その工程の複雑さから、他の製法の靴と比べて価格も跳ね上がってしまうのがネック。しかし「気軽に履いてもらう」ことを目標とするこのシューズは、通常であれば5万円から7万円程度の価格になるところを、生産ルートや細部の素材を工夫することで2万5千円まで抑えています。高い品質を保ちつつ、リーズナブルな価格でエントリー向けを実現しています。

ロクヨンに敬意を表して。タウンユースしたいレインブーツ

雨や台風の多い秋。通勤やお出かけの際、足元を守るのに重宝されるのがレインブーツです。「アウトドアにまだなじみのない方にも、気軽に手にしてもらいたい」という願いから、今回はマウンテンシューズの他にレインブーツも製作しました。3つのサイズを展開しており、どれも街になじむ高いデザイン性を備えています。
2色使いのバイカラーデザインであるロクヨンパーカーをなぞらえて、レインブーツはツートンカラー。ロングブーツはパッカブル仕様であったり、ショートブーツは流行のデザインを採用していたりと、用途次第で選べます。 【基本情報】 商品名:LONG RAIN BOOTS サイズ:23〜28cm 価格:7,800円(税抜) 詳細はこちら:シャミー公式HP
【基本情報】 商品名:MIDDLE RAIN BOOTS サイズ:23〜28cm 価格:7,800円(税抜) 詳細はこちら:シャミー公式HP
【基本情報】 商品名:SHORT RAIN BOOTS サイズ:23〜28cm 価格:7,800円(税抜) 詳細はこちら:シャミー公式HP

ライフスタイル完結のためのラストピースが、靴だった。 誕生裏話あれこれ

シエラデザインズが初めてシューズを作ることになったのは、ある願いがあったから。その誕生の裏側について、製作を手がける奈良のシューズメーカー「シャミー株式会社」の東京支店長であり、今回のシューズを担当されている森江さんに伺ってきました。

マウンテンパーカーのイメージから一転、シューズに踏み込んだわけ

まずは「シエラデザインズってこんなブランド」がわかるシューズを

ロクヨンクロスをはじめ、これまで多くのシュラフやウェアなど、アウトドアのアイテム、特にアパレル分野を手がけてきたシエラデザインズ。そんな中、これまで課題だったのが靴。1ブランドでライフスタイルを完結させたいと願っていたシエラデザインズにとって、シューズはその最後の1ピースでした。 しかしノウハウのない中、シューズに手を出すのは至難の技。そこで声をあげたのがシャミーでした。紳士靴を中心に、多くのシューズを手掛けていたシャミーは、シエラデザインズとライセンス契約を結び、アウトドアアイテムのディレクションや製作を行う企業「デザイン・ラボ」のクリエイティブディレクターである深沢さんをアドバイザーに、靴作りに乗り出しました。
シエラデザインズで初めてのシューズを製作するにあたり、第一弾のテーマは「シエラデザインズってこんなブランド」。シエラデザインズの良さや特長をぎゅっと詰め込んでいます。これまでシエラデザインズに親しんできた方には「そうそう、シエラデザインズってこういうブランドだよね」と納得感を、初めて知る方にも「シエラデザインズってこんなブランドなんだ」と今までのイメージを崩さず伝わるような、今後の軸になるシューズとしてリリースされます。

アウトドアへの入り口として一役買うシューズへ

シエラデザインズのシューズは、がちがちのアウトドアではなく、少しライトなエントリー層向けに作られています。それは、このシューズをきっかけにアウトドアに興味を持ったり、親しんだりするようになってほしいという想いから。そのために目を引くデザイン性、手に取りやすい価格、長く愛用できる製法と、すみずみまでこだわり抜かれています。 「次はよりカジュアルなものを」とすでに来季のアイテムも製作していることをちらりと匂わせていました。これまでアウトドアと関わることのなかった人々が、シエラデザインズのシューズをきっかけにキャンプやトレッキングに出かける未来が今にも見えてきそうです。

最後に

自分が履いている姿を思い浮かべたくなるようなシエラデザインズのシューズ。これまで親しみのなかった方も、履いているうちにきっとアウトドアが好きになるはず!この特別な一足を、ぜひチェックしてみてください。

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