デザインだけでなかったスノーピークのアパレル!本格アウトドア派店員が機能で評価した防寒着5選
洗練されたデザインのキャンプギアだけでなく、性別や年代を問わずに人気が高まっているスノーピークのアパレル。今回はスノーピーク直営店の本格アウトドア派店員が、デザインだけでなく、機能面で本当におすすめする秋冬物のアパレルを紹介。日に日に寒くなる中、秋冬キャンプだけでなく、街中でも使える保温、防寒ウェアを探している人は必見です。
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キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
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開口一番のおすすめはやっぱり定番のアレ!!
今回、アパレルを紹介してくれるのは、スノーピーク二子玉川店(東京都世田谷区)の店長、渡辺岳さん(29)。学生時代には自転車でキャンプをしながら、約40日かけて日本縦断したほどのアウトドア好き。
今も登山やキャンプに親しむ渡辺さんは、商品知識が豊富なのはもちろん、お客さんの相談に丁寧にのってくれる対応の良さでも知られています。笑顔から人の良さがにじみ出ている渡辺さんに、おすすめのアパレルを紹介してもらいました!
着心地の良さが向上した定番フリース
「フリースブームの再燃で今年は特に人気が高く、スノーピークのアパレルの中でもダントツの販売数があります」
渡辺さんが開口一番に紹介してくれたのは、毛足が長いボアフリースの「クラシックフリースジャケット」。これまでもスノーピークのフリースは定番商品としてありましたが、今シーズンのモデルから、立体感のあるボアフリースになったのが特長です。ウールのような風合いにしながら着心地を向上。今年の秋冬アパレルのラインナップの中でも、アウトドア愛好家の間で話題になっています。
秘密はポーラテック素材にあり
着心地の良さの秘密は、ポーラテックの高機能素材クラシック300を採用したことにあります。
ファストファッションのブランドで使われている安価なフリースは毛足が短く密度の詰まったものが一般的。一方、クラシック300は高度な製法でポリエステルの糸を緩めに編みこみ、毛の長いフリースにしています。これによって通気性と柔らかい着心地、軽量性を実現。ちょっとしたキャンプでの作業や子供との遊びで体を動かしても、体温調節が可能です。
「表面がユニークなだけでなく、たとえ汗をかいたとしても、ポーラテックの強みである通気性、速乾性により汗冷えもしません。ポーラテックなので、家庭で洗濯をしても毛玉になりにくく、安いフリースをいくつも買わないで済みますよ」
取材に出迎えてくれた渡辺さんご自身もフリース姿。本気でおすすめする理由もうなづけます。
渡辺さんが強調するフリースの良さは、「秋キャンプの外着や冬キャンプの寝巻き、街中のおしゃれ着まで、気温の下がる季節のあらゆる場面で使える汎用性の高さ」。スノーピークの自然に合うアースカラーの色合いは、性別、年齢を問いません。ジャケットタイプのほか、プルオーバータイプはフロントに収納力抜群の大きなポケットがあり、シャツのような裾のデザインも特徴。どちらも暖かい着心地を体験できます。
カラー:オレンジ、カーキ、ブラック
価格:22,000円(税別)
クラシックフリースの着心地の良さを体験した人が欲しくなるのが、同じくポーラテックのクラシック300を使用した「クラシック フリース ストール」。価格も6,800円(税別)と控えめで、クリスマスなどでのちょっとしたプレゼントに最適。さらにストールの端には本体の全てを収納できるポケットが付いており、「キャンプではこれが枕がわりにも使えます」と渡辺さん。街中でもアウトドアでも使えるスノーピークの良さを体現していました。
中綿ウェアは今や新定番!
スノーピークのもう一つの定番アパレルといえば、防寒着の「フレキシブルインサレーションシリーズ」。生地と中綿にはストレッチ素材が使われており、アクティブな動きにも対応する着心地の良さ。発売当初からキャンパーに人気のシリーズです。
シリーズのラインナップの中でも、渡辺さんが特におすすめするのが、「Flexible Insulated Shirt(フレキシブル・インサレーテッド・シャツ)」。中綿には軽量で暖かい素材、表地には撥水加工と防風コーティングを採用。
「寒くなる季節のキャンプでは中間着にするのがおすすめですが、ストレッチも効いてストレスなく着られるので、オフィスで着る人も多いアイテムです」
インサレーションシリーズは、季節ごとに最適な素材を選んでいるのが特徴。春夏は通気性が高く、保温性をキープしながらも蒸れが気にならないポーラテック・アルファを使用しています。通気性の良さが好評で、来シーズンの春夏もインサレーションシリーズから目が離せません。
カラー:オリーブ、ブラウン、ブラック
価格:20,000円(税別)
抜群の保温性誇るFRダウン
冬のアウトドアで欠かせないのがダウン。その中で渡辺さんがイチオシしてくれたのが、難燃性にこだわったFR(fire resistance)シリーズの「FRダウン プルオーバー」です。
耐久性と難燃性を合わせ持つアラミド繊維4%を混紡した生地を使用しているのが特長。撥水と防風の機能も備え、高品質ダウンの基準を上回る800フィルパワーのホワイトグースダウンを採用し、冬のキャンプや雪国の生活でも抜群の保温性を誇ります。
サイドファスナーポケットの裏地も起毛で手を温められるなど、細かい部分の気配りもスノーピークならでは。同社が「寒さはもちろん、火にも雨にも風にも負けない、圧倒的なダウン」とうたうだけある一品です。
カラー:ブラウン、ブラック、オリーブ
価格:46,000円(税別)
焚き火向きのダウンならこれ!
難燃という点で、FRシリーズのさらに上をいくハイスペックモデルのダウンが「TAKIBIダウンジャケット」です。渡辺さんによると、今年のモデルから改良され、難燃素にプラスして防水機能が備わったとのこと。「消防服とほぼ同じ」という防炎に近いスペックで、焚き火の火の粉の心配はまったくもって不要になります。
「ライターで30秒ほどあぶっても少しすすけるぐらいで、すすを手で払えば何事もなかったように着られますよ」と、驚きの事実をさらりと言う渡辺さん。*条件によって異なります
表地は撥水加工、裏にはシームテープが施されているTAKIBIダウンジャケット。ダウンのライナーをボタンで外せるため、暖かい時期にはレインウエアとしても使えるのも特長です。ダウンの内容量は高品質ダウンの条件を満たす700フィルパワー。ダウンは濡れることで保温性が落ちてしまいがちですが、このダウンジャケットは、冬の雨でも着る人を暖かくしてくれます。
カラー:オリーブ、ブラック
価格:88,000円(税別)
秋に重宝するベストも忘れずに
最後に紹介してもらったのが、プルオーバー型のアウトドアベスト「2L Octa Vest (オクタ・ベスト)」。軽量な中綿の素材を採用し、昨年よりも軽量化。着心地はソフトながらも、断熱や防風、吸汗速乾の性能に優れている点が特徴です。表地は防水加工が施され、アウトドアでも雨による濡れや汚れを気にせずに活動できる1着です。
すっきりとしたシルエットで、「秋に1枚あると便利なアイテム」(渡辺さん)。ポイントは、パッキングしてもしわになりにくく、登山や旅行などの持ち運びに重宝するのもポイントです。
カラー:オレンジ、ブラック、ベージュ
価格:18,000円(税別)
番外編 秋冬にぴったりのアイテムも紹介!
渡辺さんが厳選した注目ギア!
「せっかくなら、秋冬に向けて活躍するギアも紹介してほしい」とお願いしたところ、渡辺さんが持ってきてくれたのが、土鍋のフォルムをしたアルミ鍋の「野宴鍋 30」(14,800円) 。内径28cmの3~4人用で、重量もわずかに1.9kg。持たせてもらうと、見た目に反するびっくりする軽さ。女性でも扱いやすく、家でも愛用する人が多いそうです。
「土鍋と違って割れることがない安心感があります。 底の厚さが3.5mmあるため熱の伝わり方も偏りません。これから寒い時期のキャンプでは、おでんの調理におすすめですよ」。
その鍋のお供にすすめてくれたのが、円筒形の形に収納できることで2019年度のグッドデザイン賞を受賞した卓上こんろ「HOME&CAMP バーナ」(9,980円)。五徳がガス缶を入れるスペースに収納でき、コンパクトに保管できる機能性も評価されている一品です。
「7月に発売した当初は品薄でしたが、最近は生産も追いついてきました。オール電化の家も増えたため、今年は停電に備えて台風の前後に多く売れました」。インテリアのようなおしゃれな形状になるため、家の棚に置いていても困らない一品です。
まとめ
スノーピークのアパレルは街中でもアウトドアでも着られるシンプルなデザインが注目されがちですが、ポーラテックなどの素材にこだわり、機能面も重視していることがよく分かりました。渡辺さんが紹介してくれたウェアの数々は、キャンプをする人もしない人も満足するものばかり。寒くなる時期もアウトドアライフを満喫するために、是非、お近くのスノーピークの店舗で手にとってみてください。