「リビングごとキャンプへ」。車で叶える、頑張らないアウトドアライフのススメ
たまの休日くらいは自然の中で時間を忘れて過ごしたい─。でも、いざキャンプとなると、準備から当日の設営、帰宅後の片付けまではなかなかの大仕事。そこで、忙しい夫婦や家族が気軽にアウトドアを楽しむ手段として、おすすめしたいのが「贅沢カー」での車中泊キャンプ。リラックスできるリビング空間「ごと」持ち出す、「頑張らないアウトドア」はいかがでしょうか。
制作者
キャンプ・アウトドアWebマガジン「hinata」編集部。年間に制作・編集する記事は600以上。著書に『ひなたごはん』(扶桑社ムック)など。
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もくじ
「週末キャンプ」って意外と大変…。
仕事の疲れを癒すため、そして何より家族の時間を楽しむために張り切ってキャンプを計画。でも、荷物の準備や買い出し、当日の設営に撤収と、いざやろうとすると、終始バタバタで帰宅後に即寝…。そんな経験はないでしょうか。
息抜きのためのキャンプなのに、そのせいで疲れてしまっては元も子もありません。もっと気軽に、楽しくアウトドアを楽しむ方法があるはず!
アウトドアのハードルを劇的に下げる「週末バンライフ」の魅力とは?
週末バンライフを楽しむさいとう夫婦に聞いてみた
▲YouTuberとしても活躍するさいとう夫婦。ご主人のタローさん、奥さまのハルピンさん。
今回取材したのは、神奈川県の自宅を拠点に、休日はカスタムしたシボレー・シェビーバンに乗って愛犬のボアちゃんとともに車中泊キャンプを楽しむさいとう夫婦。
ゴードン ミラー モータースのバン「GMLVAN C-01JSF」を舞台に、週末バンライフと車中泊の魅力について話を聞きました。
車中泊は準備・撤収が圧倒的に楽!
——実際にやってみて感じる、車中泊のメリットは何ですか?
タロー:何と言っても設営・撤収の手間が少ないことですね。僕たちは2人ともカメラが趣味なのですが、いざキャンプに出かけても、現地に着いてテントを設営して…となると、意外とカメラを持って散策している時間が少ないんです。でも車中泊の場合はテントを建てなくていいので設営に時間がかからない!現地で遊べる時間が長いので、今まで以上に趣味のカメラが楽しめています。
ハルピン:車中泊ができる車はある程度積載量も大きいはずなので、チェアやテーブルなどのキャンプで使う荷物も、基本的には車に積みっぱなしにできるので楽ちんです。「出かけたいな〜」と思ったときに、身ひとつでフラッと遠出できる自由度の高さは、車中泊ならではかなと思いますね。
ホテル代わりに「ちょうどいい」選択肢だった
——文字通り、家を引き払って車で生活をする「バンライファー」も増えていますが、お二人はあくまでご自宅を拠点に、休日にバンライフを楽しむスタイルをとっていますよね。そのスタイルを選んだ理由を教えてください。
タロー:普段はWEBショップ運営の仕事をしていて、どうしても拠点が必要になるので、家は家として持っておき、車はあくまで遠出の手段として使うのが僕らのライフスタイルに合っているからです。理想を言えば完全気ままなバンライフに憧れはありますが、仕事をしているとなかなか実現するのは難しくて…。なので、たとえば会社員の方だとか、仕事を持ちながら旅行やアウトドアも自由に満喫したいという人には「週末バンライフ」はおすすめです。
ハルピン:あとは宿泊先を決めずに旅行に行ける、というのも魅力です。普通はホテルを決めて、新幹線や飛行機のチケットを手配して…という準備が必要になりますよね。当日気分が変わっても、キャンセル料がかかるので気軽に行き先を変更できないのが少し嫌だなと思っていて…。とくに私たちは犬と一緒に旅行に行くことが多いので、ペットOKのホテルを探すのも大変で。その点「車に泊まれる」となると、より気ままに出かけられるようになりました。
注意点:泊まれる場所が限られる
——逆に、車中泊のデメリットは何だと思いますか?
タロー:まだまだ車中泊できる場所が少ないことですね。道の駅や高速道路のパーキングエリアは、仮眠のみで「車中泊はNG」となっている場所も多いので、イメージだけで「好きな場所に停車して勝手に泊まっていい」と思ってはいけません。
ただ、日本でも車中泊がブームになってきていて、「RVパーク」をはじめとする車中泊OKな施設が増えてきてはいると思います。旅の目的地を決めたら、近くにそういった施設やキャンプ場があるか、きちんと調べてから出発するのが大事です。
至高のリビング体験を車で。おうち気分でアウトドアを楽しむ!
外にいるけどおうちと同じように。何もしない、頑張らない贅沢な時間
せっかく出かけたのだからと、あれこれ予定を詰め込んでせわしなく過ごすのはナンセンス。大自然の開放感に包まれながら、あえて自宅のリビングと同じように「いつも通りゆっくり過ごす」という贅沢時間を味わうのもひとつの手です。
設営に時間を取られない分、テーブルセッティングも調理もゆとりを持ってできます。日が高いうちに食事を楽しんで、日没までキャンプ場内を散策したり、コーヒーを飲んでひと息ついたり。ゆったり流れる時間を感じれば、日々の疲れが癒されるはず。
お気に入りの「家具」に囲まれたプライベート空間で、心からリラックス
車と言えど、旅の間は居住空間。内装も小物もお気に入りのアイテムでそろえましょう。こだわればこだわるほど、愛着が湧いてくるはず。ドアを閉めれば完全なプライベート空間が確保できるので、まわりを気にせずリラックスできます。
さいとう夫婦:この車、外見はコンパクトに見えたのですが、乗ってみたらすごく広くてビックリしました!いわゆる「キャンピンングカー」って運転しても外から見ても大きいので、近所の買い物とかには使いづらいんですよね。でもこれならちょっとそこまで出かける時も乗って行けるので使い勝手がいいですね。
焚き火をしながら映画鑑賞。アウトドアだからできること
キャンプの楽しみは日が沈んでからも続きます。車に搭載したスクリーンで映画を見ながら、傍らには炎の温もりが。日常の延長線上でくつろぎながら、焚き火というアウトドアならではの非日常感も同時に味わえるのが、車が主役のキャンプの醍醐味です。
時間が深まると、周りのサイトへの配慮も重要。車内にスクリーンを設置すれば、音や光を気にせず自分たちだけのプライベートシネマを楽しめます。
さいとう夫婦:車内にスクリーンを設置できるのはうれしいです!キャンプ場では隣のサイトと少し離れているとはいえ、「音で迷惑をかけていないかな」と気になったりするので…。車内なら落ち着いて見られるので、この仕様はありがたい!
泊まらなくたっていい。生活に寄り添う「居場所」として
テレワークに集中したい時にも使える
お気に入りの空間にはいつまでだっていられるもの。一人でテレワークに集中したいときは、ガレージに停めてある車を作業部屋として使うのもアリです。
まるで秘密基地!一人で趣味に没頭できる
キャンプに出かける時間はなくても、日常から離れたい瞬間があります。好きな物に囲まれた小さな個室は、一人で趣味に没頭するのにうってつけ。こだわり抜いた愛車は、ただそばにあるだけで居心地のいい空間として生活に寄り添ってくれます。
「ポータブルリビング」として選ぶクルマ
ゴードン ミラー モータース×ジャーナル スタンダード ファニチャーの特別車両がかわいい
今回使用した車両は、ガレージから広がるライフスタイルを総合的にプロデュースするブランド「ゴードン ミラー モータース」と、インテリアのセレクトショップ「ジャーナル スタンダード ファニチャー」のコラボレーションモデル。日産のビジネスバン「バネット」をベースに、外装から内部のディテールまで、家の一室を車内に持ち込んだような洒脱なデザインにこだわっています。
さいとう夫婦:景観になじむナチュラルな色合いの外装がかわいいです。「クルマ」と言うとどこか武骨で男くさいイメージがあって、夫婦で好みが割れるケースも多いと思うんですけど、これならどちらかの独りよがりにならず、家族で納得して購入できそう。
ナチュラルウッドが作る温かみのある空間
天井や内壁、テーブルに使われているのは、ジャーナル スタンダード ファニチャーの家具にも多く使われるオーク材。車の硬質なイメージをガラッと覆し、柔らかく、温かみのある空間となっています。ソファや付属のクッションの布地も今回のコラボ車両の特別仕様。大ぶりのチェック柄が、レトロアメリカンな雰囲気作りにひと役買っています。
さいとう夫婦:「キャンプもしたいし、出先で仕事もしたい」という我々のスタイルにとても合っている車だと思います。素直に欲しい!欲しい機能が欲しい分だけ付いているし、何よりこの内装が本当におしゃれ。車中泊ってとくに写真映えしないような結構普通の駐車場ですることも多いんですけど(笑)、この車だったら車内で写真をたくさん撮りたくなるので車中泊の楽しみが増えますね。
もっと身近にアウトドアを楽しもう!
肩肘張らず、気楽に楽しむのが本来のアウトドアのあり方。忙しい日々に追われる大人にとって、車中泊という選択肢があるだけで、キャンプがずっと手軽な趣味になります。キャンプ疲れが気になる人は、これを機に「頑張らない」アウトドアを始めてみてはいかがでしょうか。
撮影協力:ウェルキャンプ西丹沢、ジャーナル スタンダード ファニチャー 渋谷店
撮影小物:クロシェブランケット11,000円、クッション(白)3,500円、クッション(緑)3,500円、マグカップ各2,000円、スリッパ各3,500円、バスケット5,800円(以上全てジャーナル スタンダード ファニチャー)、その他モデル・編集部私物