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ランタン

今さら聞けないランタン選びの世界。ランタンの殿堂「ビブラント」が徹底解説【燃料別の基礎編】

キャンプ場での夜の雰囲気作りに欠かせないランタン。今回は、全国のランタン愛好者の聖地・アウトドアショップ「ビブラント」(東京・二子玉川)が、燃料ごとの特徴の違いや最適な使用シーン、ビンテージから最新まで、余すことなく教えてくれます。前編は、燃料や光源のタイプが異なる5種類のランタンについて、購入前に知っておきたい基礎知識を解説します。

どれだけ知ってる?秋の夜長に欠かせないランタンのこと

購入前に知っておきたいランタンの基礎知識

ランタン
ランタン一つ選ぶのにも、使用シーンによって燃料や光量、デザインなど、分岐点が盛りだくさんです。まずはランタンについての基礎知識を持っておきましょう。 今回は、ビンテージのランタンを中心に、幅広くランタンを取り扱うアウトドアショップ「ビブラント」(東京・二子玉川)で話を伺いました。

ビブラントの店長・中村さんが語る

ランタン
今回話を聞かせてくれたのは、ビブラント二子玉川店の店長・中村優汰さん。26歳にしてどっぷりとランタンの魅力に取り憑かれてしまったキャンパーです。友人に連れられたことをきっかけにキャンプの世界に目覚めた中村さん。道具探しの最中にビンテージランタンと遭遇します。その魅力を知った同時期に偶然、ビブラントの名古屋店が求人を出していたのを見つけて、埼玉を飛び出して迷わず飛び込みました。 そんなランタン愛あふれる中村さんが、それぞれのランタンの違いを丁寧に解説してくれます。

初心者が購入するなら?ランタンの選び方

ランタンの中でも、大きなタイプの違いは、やはり燃料。ガソリン、ガス、灯油、キャンドル、LED(電池)の5種類に分かれます。それぞれの使用シーンやメリット、デメリットを知って、自分にとって最適なランタンを選びましょう。

ガソリンランタン

ランタン
ホワイトガソリンを燃料として点灯するのがガソリンランタン。「キャンプと聞いてイメージするランタンがコレ」という方も多いのではないでしょうか。 【メリット】 1.圧倒的な明るさ やはり明るさはガソリンランタン・ガスランタンに叶うものはなかなかありません。技術力の向上により、LEDランタンもぐんぐんと明るくなりつつありますが、ガソリンランタンが強いのは周囲を360度まんべんなく照らす力。キャンプサイト全体を照らしたいなら、ガソリンのタイプをメインランタンとして一つ持っていくのが何より心強いです。 2.雰囲気の良さ ランタンらしい形や優しい色合いの灯りなど、アウトドアらしさ全開なのがガソリンランタン。「点灯中のシューッという音がたまらない!」という方も少なくありません。 【デメリット】 1.取り扱いの難しさ 漏斗でガソリンを注ぎ入れたり、ポンピングで圧力をかけたりと、準備から着火まで手順が多く、コツを掴むまでは少し難しいのがホワイトガソリンの大きな難点。うっかりすると、着火のときにランタンが火だるまになりかけることも。初めて使用する際は、きちんと予習しておく必要があります。
ランタン
コールマン ワンマントルランタン
明るさは約300CP(キャンドルパワー)。キャンドルパワーとは、明るさをロウソクに置き換えた際の単位です。ロウソク1本=1CPとなります。 これだけ強力な明るさがあれば、キャンプサイト全体を照らすのに最適です。

ガスランタン

ランタン
ガスを燃料として灯火するガスランタン。一般的には専用のOD缶を使用しますが、家庭でもカセット式こんろに使われることの多いCB缶を燃料とするものもあります。 【メリット】 1.圧倒的な明るさ ガソリンランタンと同じく、キャンプサイト全体を照らせるほどの明るさです。 2.ガソリンランタンと比べて扱いやすい 明るさはガソリンランタンと同程度ですが、扱いやすさは圧倒的にガスランタンが上回ります。ガソリンランタンと同じく、マントルという芯を空焼きする手順はあるものの、あとはガス缶をセットし、点火ボタンをカチッと押すだけ。ガソリンランタンのようにガソリン注入、ポンピングなど、ある程度技術が必要な手順はなく、点火の戸惑いもほとんどありません。 【デメリット】 1.ガソリンランタンより燃料コストが高い 扱いやすいものの、燃料コストがガソリンより高くなってしまうのがガスランタン。一般的に使用される500g程度のガス缶は、燃焼時間が4時間程度で、1,000円程度。同程度の容量のガソリンランタンなら、7時間ほど連続で使用できます。しかもホワイトガソリンは1,000円で1L。倍の違いがあります。 2.気温に明るさが左右される ガスこんろと同じで、寒さに弱いのがガスランタンの弱点。気温が低いと灯りが弱まってしまうことがあります。
ガソリン
コールマン 2500ノーススターLPガスランタン
明るさはガソリンランタンと同じく約300CP。ただし寒いと光量が減ることも。フルパワー時なら、キャンプサイト全体を照らすのに最適です。

灯油ランタン

ランタン
ハリケーンランタンが有名になったことで、初心者層にも普及したオイルランタン。初心者キャンパーの中には、ガソリンと灯油のランタンを勘違いしている方が比較的多いとのこと。燃料や使い方が全く違うので要注意です。 【メリット】 1.安全性の高さ ガソリン・ガスよりさらに扱いやすいのが灯油ランタン。タンクに灯油を注ぎ、芯に点火するだけで使用できます。灯油ランタンは、小学生が理科の実験で使うアルコールランプと仕組み・燃料は全く同じ。火がつくなり燃え上がるガソリンのような危険もありません。 2.雰囲気の良さ 小さくオレンジ色に揺れる炎で、卓上を照らせば雰囲気抜群。ランタンらしい形に愛着もわきます。 【デメリット】 1.想像以上に暗い ガソリンやガスほどの明るさがないオイルランタン。特にYouTubeやインスタグラムで急に人気が出たフュアハンドランタンは、画面越しに見るとなんとなく明るく感じても、いざつけてみると手元や食卓を少し照らす程度の灯りにしかならないことに驚く初心者の方も。
ランタン
キャプテンスタッグ オイルランタン<小>
明るさは約3〜5CP。ガスやガソリンの100分の1ほどです。食卓を照らしたり、キャンプサイトの雰囲気作りをしたりするのに最適です。

キャンドルランタン

ランタン
ロウソクをランタンにセットして使うのがキャンドルランタン。自宅のインテリアとしてなじみがある方もいるのではないでしょうか? 【メリット】 1.雰囲気の良さ そっと置いてあるとムードが高まるキャンドルランタン。ロウソクに火をつけるだけで、点火・消火が簡単なこともあり、自宅で使用する方が最近増えています。風呂場でアロマキャンドルを焚くのに愛用している人も。 【デメリット】 1.ほとんど光量はない ロウソク1本の光量なので、明るさは期待しない方が吉です。
ランタン
UCO キャンドルランタン
明るさはそのまま、1CP。ランタンスタンドに下げたり、テーブルに置いたり、雰囲気作りに使うのがベストです。

LEDランタン

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初心者にとっておそらくもっともなじみの深い、LEDランタン。電気を使う現代的なランタンです。 【メリット】 1.もっとも扱いやすく、安全性が高い スイッチ1つで簡単に灯りがつくのがLEDランタンの良さ。基本的に電池式か充電式となっているため、わざわざ燃料を調達する手間などもありません。故障はあれど、ケガや事故も少なく、子どもでも使えます。 2.スポットを照らすのに便利 ガソリン・ガスと異なり、灯りが一直線なのがLED。調理中の手元を照らすなど、一点に光を集中させたいときにぴったりです。 【デメリット】 1.全体を照らすのは苦手 スポットが照らしやすいということは、全体を照らすのには向いていないということ。最近はランタンの中にさまざまな方向を向いたLEDライトを仕込み、広く全体を照らすようなものも出現していますが、やはりガソリンやガスと比べるとまんべんなく照らせているわけではありません。もしサイト全体を照らそうとする場合、場所や角度を考えたり、複数個のLEDランタンを設置する必要があります。
ランタン
ベアボーンズ ビーコンライトLED
製品によって明るさはかなりまちまち。暗いもので100ルーメン(約8CP)ほど、明るいもので2000ルーメン(約156CP)ほどのものがあります。

次はビンテージものと最先端の魅力を同時にキャッチ

ランタン
ランタンの基本的な違いはしっかり把握できましたか?まずはシーンを想像し、それぞれの性能を比較しながら選ぶのがベストです。後編(9月23日公開)では、一度は憧れるビンテージランタンと、最新の高性能なLEDランタンをそれぞれ解説します。ビンテージを中心に扱うビブラントではありますが、「LEDランタンにも侮れない魅力が詰まっている」と強調する中村さん。それぞれの魅力とは一体?ランタンを購入する前に必読です。 【店舗情報】 viblant(ビブラント) 二子玉川店 住所:東京都世田谷区玉川2-15-13, 2-A 電話:03-6805-6366 営業時間:11:00〜20:00 定休日:火曜 詳細はこちら:viblant


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