キャンプ・アウトドア情報メディア | hinata〜もっとそとが好きになる〜
夕日を浴びながら庭でバーベキューをしている写真

出典: dusanpetkovic / ゲッティーイメージズ

オリジナルのロケットストーブを作ってみよう!自作の方法を徹底解説

2019.07.01キャンプ場

    燃焼効果が高く、少ない燃料でも十分に周囲を温められるエコロジカルなストーブが、ロケットストーブです。ロケットストーブは軽量で小型。アウトドアにもぴったりです。簡単に自作できるのもロケットストーブの魅力。ここでは、ロケットストーブの魅力や簡単な自作方法をご紹介します。

    さまざまなシーンで大活躍のロケットストーブ

    ロケットストーブは、使い勝手のよさから今ブームになりつつあるストーブです。アウトドアはもちろん、防災グッズ、調理グッズとしても使える優れもの。しかし、ロケットストーブがどういったものなのかがわかっているという人は意外と少ないかもしれません。 ロケットストーブは、石油缶などの缶の中に薪を入れ、燃焼させて暖をとるストーブのこと。しかし、缶の中で薪を燃やせばロケットストーブというわけではなく、シンプルながら独特な仕組みで燃焼効果を高めたもので、燃料をあまり使わずに周囲を十分に温められるストーブを指すのです。 従来、ストーブといえば薪ストーブでした。薪ストーブの構造は、箱型になった燃料室の中で火を燃やすというもの。その構造から、火はゆらゆらと燃え上がります。 一方のロケットストーブは、箱型の燃焼室がない構造。缶の中で火を燃やすと、ゴーっと音を立てながら火が激しく燃え上がります。これは、まるでうちわであおいだかのように風が起こる、ロケットストーブ独特の現象です。

    ロケットストーブの使い道

    ロケットストーブが現在ブームを巻き起こしつつあるのは、ロケットストーブならではの使い道が認知され始めたからです。ロケットストーブの特徴は、缶の中で炎がゴーっと音を立てながら燃え上がり、十分に温かいにも関わらず、煙がほとんどなく、安全に使えるということ。燃料もほぼ完全に燃焼させてしまうので、煙や煤もほとんど出ません。アウトドアで重宝されるのは、こうした理由からです。 ロケットストーブを使えば、身体を温めながら、加熱コンロと同じような方法で調理できます。また、七輪のような感覚で調理することもできます。木っ端を燃料とするロケットストーブは、着火が早く、あっという間に火が起こります。炭火などと比べると、その手軽さは段違いです。 さらに、直火で調理できるにもかかわらず煙や煤が出ないのも、大きなメリット。赤く燃え上がる炎を眺めながらバーベキューをしたり、赤くきらめく炎をライト代わりに調理したりするのは、ロケットストーブならではの楽しみ方だといっていいでしょう。 また、通常はゴミになる木っ端でも燃料にできるのも大きなメリット。庭木の枝など、ちょっとした木っ端が十分に燃料になります。本格的な薪などなくても十分に使えるので、アウトドアに出かけた先でも燃料集めが可能です。

    ロケットストーブは簡単に自作できる?ストーブの仕組みをわかりやすく解説

    実は、ロケットストーブの作り方はとても簡単。缶など筒の中で燃える構造を作りさえすればいいので、誰でも自作できるのです。実際、必要な材料などもリーズナブルで、手に入りやすく、ロケットストーブを自作している愛好家は多数います。 そもそも、ロケットストーブの仕組みはとても単純なもの。ロケットストーブは、L字型にした管の中で木材を燃やし、その上部にある垂直の煙突の中で燃焼ガスを休息に膨張させ、上流気流を生み出します。こうして完全燃焼するからこそ、少ない燃料でもとても強力な火になるのです。 ここで、ロケットストーブのパーツごとの名前を確認しておきましょう。ロケットストーブの本体となる部分を、「燃焼室」といいます。さらに、燃料を燃やす役割を果たすL字の筒の水平な部分が「焚き口」、ガスを完全燃焼させる煙突の役割を果たす部分が「ヒートライザー」です。 また、ヒートライザーの温度を上げるために使われる「断熱材」も、ロケットストーブの重要な構成要素のひとつです。

    実際に作ってみよう!ロケットストーブを自作する方法

    まずは必要な材料集めと穴開けを

    ここでは、アウトドアで持ち運びやすい少し小さめのロケットストーブ作りについて解説します。まずは、自作ロケットストーブに必要な材料を用意しましょう。 通常はペール缶もしくは一斗缶などを使いますが、ここでは、それより一回り小さなペンキ缶を利用します。さらに、そのペンキ缶より小さな缶を2つ用意します。これは、焚き口(もしくはヒートライザー)と煙突になる部分の材料です。燃焼室でより強力な上昇気流を発生させるためにも、なるべく細長い缶を選ぶことがポイントです。この缶の上下の蓋は、缶切りなどを使って取り除いておきます。 さらに、断熱材として用いる土(パーライト)を用意しましょう。パーライトはホームセンターなどで入手できますが、本体内にしっかり詰められるような量が必要です。このほかに、金切りバサミや金ノコ、ニッパー、缶切り、ベンチ、ヤスリ、ハンマー、ドリルなどの工具を用意します。 材料と工具がそろったら、ロケットストーブ本体に焚き口となる缶を取り付けるための穴を開けていきます。焚き口用となる小さな缶の直径に合わせ、ドリルや金切りばさみを使ってペンキ缶に穴を開けましょう。

    焚き口とヒートライザーの取り付け


    特集・連載


    あわせて読みたい記事